舞台中のすべての要素が走り続けている。野田秀樹が何度も追い掛け続けるのは答えが出ないからではなく、いつまでも考え続なくてはならないテーマだから。エンタメを極めてきた猛者たちと演劇界の深部で表現を磨いてき|阪 清和 (Kiyokazu Saka)
 野田秀樹の戯曲はすべてのせりふや身体表現が互いに共鳴し合って、全体でひとつのメロディーを鳴らしている。俳優たちが物語のたどり着く場所へと向かって疾走するように、舞台中のすべての要素が走り続けている。だからだろうか、野田の表現する世界の終わりには交響曲のような高揚した音楽が鳴っている。野田が今年世に問うている新作舞台「正三角関係」はよりその様相が強い。しかも、表面上で進行している物語がもたらすものとは違う次元で底流を流れる物語が表面に現れて一体化することで私たちの心に降りてくるものは安易な忘却を許さず、いつまでも余韻となって残っていく。野田が何度も追い掛け続けるのは答えが出ないからでは
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