”運命の花”を見つければ、流されない自分がつくれる|三條 凛花 │ 作家
好きな色が、わからない──。 目を閉じるとホワイトベージュの、学校の机が浮かぶ。その上にはカラフルでポップなキャラクターが描かれたプロフィール帳。 わたしはポムポムプリンのシャーペンをとんとんと揺らしながら悩んでいる。ドラえもんのメモ帳を出してきて、下書き気分で書いてみるものの、やっぱり思いつかない。 ずらりと並ぶ質問を埋められなくて、頭を抱えたことをよく覚えている。 好きなこと、得意なこと、自分の考え方……。 幼いころのわたしには、自分ではなにも思いつかなかった。 たとえ、好きな色というそれだけのことでも──。 5歳のころはピンクが好きだった。みんなが好
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