愛と悪 第百章 前編 - あまねのにっきずぶろぐ
すべてのレイプと拷問の後に殺された少年と少女たち、ヱホバ。彼は此の、暗い荒野に挟まれた道を車で運転しながら、"彼女(Girl)"について、彼女に語り始める。助手席で眠っている彼女は、まだ、眠りつづけている。僕はあの日、午後3時過ぎに、初めて通った抜け道の途中で、彼女を見つけた。彼女は、薄暗いガレージのなかにいて、何かをせっせと鞄に詰め込んでいた。(それはあとで雑誌だとわかる。)9歳か、10歳くらいだと思った。僕は車を路上に止め、狭い道路を挟んだ真向いの家の前から彼女を眺めていた。彼女は仕事を終えたようで、鞄を重たそうに抱えると振り返り、僕と目が合った。その瞬間、彼女は耳まで真っ赤になって、僕に...
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