【序章】風見詠。その地図は、ウソをつかない。【境界線の少女と日常の座標】|地理おた部
あらすじ 地図だけが世界の真実であり、他者との関わりを避けてきた内向的な高校生、風見詠。彼女の日常は、クラスの人気者・桜井玲奈がSNSに残した一枚の「#秘境発見」写真と共に崩れ去る。玲奈が忽然と姿を消し、警察は通常の観光地を捜索するが、詠は写真に写る希少なシダや岩石、光の角度から、玲奈がいるのは立ち入り禁止の旧観音銅鉱山の危険な崖の上だと特定する。玲奈を案じる幼馴染の壮太、PCに強い後輩の樹と共に、大人たちが信じる「地図」の誤りを正すため、詠は自身の殻を破り、禁断の廃墟へと足を踏み入れる決意をする。そこは、過去の鉱山事故の記憶と、新たな悪意が潜む場所だった。 プロローグ:霧の座標
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