結婚式のあと逃げたかった私が3,653日書き続けてわかった100のこと|三條 凛花
結婚式の帰り道、──ほんとうは、逃げたかった。 式を挙げたのは前の晩のこと。 家から電車で2時間もかかる式場を選んだのは、チャペルの目の前に海が広がっていたからだ。海が好きな夫が気に入った。 ハッピーエンドにたどり着いたはずのわたしたちは、朝ちょっと遅めに起きて特別においしいルームサービスを食べ、すこし肌寒い秋の海を散歩した。 ついさっきまで笑っていた。 それなのに、無言で赤い電車に揺られていた。 けんかをしたわけじゃない。 お互いがいやなわけじゃない。 夫は手元に視線を落として、スマホゲームをしていた。 無骨で長い薬指には、先月届いたばかりの20号の指輪が
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