武満徹SONGS うたうだけ Acoustic Ladyland 全曲解説|富川勝智
序文〜全曲録音までの経緯 武満徹といえば「現代音楽の巨匠」である。世界中どこに行っても、クラシック音楽の世界で武満徹の名を知らぬ音楽家はいない。とはいえ、それは「ノベンバー・ステップス」などの”現代音楽”の作曲家として名を知られているに過ぎない。近年、彼の作った”ポップソング”への評価が高まってきている。武満徹自身はその音楽家修行の初期からジャズやビートルズを含むポピュラー音楽への偏見のない嗜好を示してきた。それは彼の書いた「ギターのための12の歌」の選曲を見てもわかる。ビートルズの楽曲が3分の1を占めるが、残りにはコスマ作曲の「失われた恋」やガーシュインの「サマータイム」…中田章の
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