書くことはえらいことだ|浦野真彦八段|関西将棋会館公式
原稿がキライだ。ついでに言うと、締切はもっとキライだ。シリーズ本を出しているのに何を言っているのか、と思われるかもしれないが、嫌なものは嫌なのでしょうがない。 若い頃は、今以上に原稿がキライだった。依頼があると、締切がないなら、という条件を出し、その結果けっこうな確率でお流れになった。そういうときは、申し訳なさよりもホッとした気持ちの方が強かった。我ながらワガママだなぁ、と思う。 ただ、そんな私でも原稿を引き受けることがある。たとえば、25年ほど前の暑さ厳しい日のこと。当時は東京将棋会館にあった将棋世界編集部で、付録を頼まれた。戦法や手筋の講座ではなく、「詰将棋をお願いできませ
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