【掌編小説】耳を澄ますと|元宝 (一分間で学ぶ 成功者の教え)
 耳を澄ますと聞こえてくるものがある。それは外の音ではない。とても静かで、しかし確かに存在する声だ。  私は毎日、聖書を開く。その時間はただ文字を追うためのものではない。心を落ち着け、内側に耳を向けるための時間だ。最初は何も感じなかった。ただ読み終えるだけの日々。しかし、ある時ふと気づいた。言葉の奥にもう一つの意味があることに。  「強く、雄々しくあれ。」  その一節がただの文章ではなく、まるで誰かが私に直接語りかけているように響いた。自分の弱さに押し潰されそうな日、迷いの中で立ち止まる日、その声は静かに、しかし揺るがずに繰り返される。  耳を澄ますとその声は決して大きくはない
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