攻撃―悪の自然誌
本書は、比較行動学の立場から脊椎動物における《攻撃本能》といわれるものに新しい角度から光を当て、世界中に大きな反響をまき起こした。 さんご礁を中心とした美しい世界で展開される色とりどりの魚たちの激しい種内闘争のスケッチから筆を起こし、さまざまの典型的な攻撃的行動を観察し、同一種族間に行なわれる攻撃は、それ自体としては決して《悪》ではなく、種を維持する働きをもっていることを示す。つづいて本能の生理学一般、特に攻撃本能の生理学について詳細な考察を行ない、さらに攻撃本能が儀式化される過程を興味深い実例によって述べる。最後に、種が変化するにつれて、攻撃を無害なものとするためにどのような仕組みが《...
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