絶望という絆で結びついていた2人が互いに影響を与えていくポジティブな奇跡。幸せな充実感に満たされる作品…★劇評★【ミュージカル=ゴースト&レディ(谷原志音・萩原隆匡・瀧山久志・岡村美南・木村奏絵・平田了|阪 清和 (Kiyokazu Saka)
 19世紀半ばに起きたクリミア戦争にナイチンゲールが派遣された―。やがて戦地医療に変革を起こすことになるこの史実をもとに、劇場に現れる幽霊として有名なグレイとの出会いという創造の世界との融合によって生まれた藤田和日郎の漫画「黒博物館 ゴーストアンドレディ」が舞台化され、劇団四季ミュージカル「ゴースト&レディ」が誕生した。「絶望」という絆で結びついていた2人が、互いに影響を与えていくというポジティブな奇跡の積み重ねによって希望へと手をたずさえる物語は、生と死の意味合いさえとびこえ、観客の胸をどこまでも熱くさせる要素に満ちている。生きるとは何かという根源的な問いへの真摯な答えであると同時に
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