メリー・ポピンズは人生の楽しみ方、歓びの感じ方の先生。決して見たことのないところへ連れて行ってくれる…★劇評★【ミュージカル=メリー・ポピンズ(濱田めぐみ・大貫勇輔・山路和弘・木村花代・鈴木ほのか・ブラ|阪 清和 (Kiyokazu Saka)
 メリー・ポピンズは子守や家庭教師という肩書はついていて、服装もオーソドックスな家庭教師の姿をしているが、彼女は勉強そのものを子どもたちに教えて、しつけをするというよりは、どちらかというと生き方の師であり、人生の楽しみ方、歓びの感じ方の先生なのだ。ミュージカル「メリー・ポピンズ」を観ているとそのことがよく分かる。子どもながらにこじれてしまった毎日やよどんでしまった親との関係に突破口を開いたり、日々の生活に色彩や躍動感を失ってしまった町の人々にときめきを取り戻したり、例えメリーがいなくなってしまっても、日々を楽しく生きていけるような力を与えてくれる。だからメリー・ポピンズはどんな時代、ど
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