深まったキャラクターの心理描写、シーンごとの洗練度もアップ。新ゲッコーも見どころ多く…★劇評★【ミュージカル=SUNDAY(サンデイ)(2024)】|阪 清和 (Kiyokazu Saka)
 決して間違ったことではないのだが、人は自分が正しいと思い込んでいることを人にも強要しがちで、特に家庭という場所においては、なおさらである。英国の典型的良妻賢母のジョーンはまさにそんな一人。しかし、ひょんなことから身を置いた異境でわが胸に浮かびあがった、そんな自分に対するひとつの疑念から次々と連鎖的にさまざまな記憶がつながっていくさまがミュージカルに昇華した。2018年の初演で、題材選びの素晴らしさとその磨き上げ方の卓越したテクニック、ジョーン役の高野菜々らキャスト陣の表現力が日本のミュージカル界に衝撃を与えた音楽座ミュージカルのミュージカル「SUNDAY(サンデイ)」が帰ってきた。3
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