MonthlyNews掲載コラム
小田井宿本陣(安川家)  江戸より21番目の小田井宿は、街道随一の賑わいを見せた追分宿と、内藤氏1万5000石の城下町で、交通の要衝であった岩村田宿の間に位置する瀟洒な宿場である。規模も小さく鄙びた風情が今に遺されている。ところが女性や子供連れには人気があり、お姫様が泊まることも多かったために「姫の宿」という別名もあった。女性に好まれたのは、このところ毎回登場する飯盛り女がこの宿にはいなかったためであるという。  また、女性が東海道より中山道を選んだのは、危険な川越しが少なかったためともいう。中山道は塩名田宿で千曲川を渡るだけだった。川を渡る時、若い女性が川越し人足の肩に乗るのを敬遠する気持ち...
www.sakucci.or.jp