本当の家庭料理とは|JUNA(神田智美)
今、出版界やテレビなどのメディアで取り上げられる料理テーマの中心は、「時短」。または「手抜き」。もしくは「インパクト」。おうちごはんの時間が多くなってからそれらはますます加速気味だ。ここだけの話、大変失礼なテレビ出演の依頼もけっこういただく。私は、時短を看板に掲げている料理家ではないということでお察しいただきたい。要は、ほぼ「悪役」としての出演依頼である。 家庭料理をずっと愛してきて、家庭料理研究家として活動している私としてはなかなか複雑な思いだ。依頼者は、とりあえず顔が売れますよと言う。いやいや、そんな悪役ポジションで顔を売るのはどうかと。そもそも私は、顔を売りたくて料理家をしてい
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