カオスに向き合う——『痙攣』編集長の選ぶ2020年代上半期ベストアルバム10選 |音楽ZINE『痙攣』
はじめに 2020年代も早くも折り返し地点に突入しつつあるとのことで、簡単にこの5年ほどを振り返る記事があってもよいのではないかということで書いています。 さて、2020年代上半期の音楽シーンの特徴、なるものがあるとすればの話ですが、概ね2つの要素に大別することができるように思えます。一方はポップパンクやシューゲイザー、Y2Kといった諸々のリバイバルに象徴される美的に「アリ」とされる範囲の突発的で無法図なボトムアップ的拡張。他方は2010年代下半期に批評的にも商業的にも猛威を振るったUSのHip-Hop/R&Bの影響力低下に象徴されるポップミュージックの地理的な脱中心化。
note.com