死に際しても創造への情熱を途絶えさせない寺山修司の意思の生命力をリスペクトやオマージュにあふれた脳内劇に展開。香取慎吾の刺激的な表現映える…★劇評★【舞台=テラヤマキャバレー(2024)】|阪 清和 (Kiyokazu Saka)
 就職して東京で暮らし始めたころ、中央線の電車の車窓から毎日、阿佐ヶ谷の、ある大きな病院を眺めていた。そこには寺山修司が入院していた。やがて最期の場所となるその病院。私は演劇への興味はまだ人並みよりは多少強いという程度だったが、寺山が若者に向けて発するメッセージが好きだった。既に混沌としていたこの社会をどうやって歩いていけばいいのか。寺山が誘うのは突破口のような分かりやすい出口ではなく、むしろ迷路への入り口のような妖しいドアだったが、混乱を極めていた自分たちにはうってつけの扉だった。しかし寺山は、日本を置き去りにしたまま、死の深淵の中に没した。それから昨年2023年で40年。ロンドンで
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