悲しみよ こんにちは (新潮文庫)
セシルはもうすぐ18歳。プレイボーイ肌の父レイモン、その恋人エルザと、南仏の海辺の別荘でヴァカンスを過ごすことになる。そこで大学生のシリルとの恋も芽生えるが、父のもうひとりのガールフレンドであるアンヌが合流。父が彼女との再婚に走りはじめたことを察知したセシルは、葛藤の末にある計画を思い立つ……。 20世紀仏文学界が生んだ少女小説の聖典、半世紀を経て新訳成る。 〈罪は、現代社会に残った唯一の鮮明な色彩である〉 わたしはこのことばを、実行に移すよりもはるかにしっかりと、揺るぎない確信をもって、自分のものにした。わたしの人生は、このことばをなぞり、このことばにインス...
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