法然上人と親しもう19-20
承元元年の十二月に四国流罪が許された法然さまでしたが、そのまますぐには京都に帰ることができませんでした。京都に入ることができなかった法然さまは、勝尾寺に立ち寄ることにしました。結局、法然さまの勝尾寺滞在は建暦元年までに及びます。四国の滞在が約八ヶ月ですから、勝尾寺の滞在期間がいかに長いかがよく分かります。ひょっとすると法然さまを京都に入れることを許さなかった何らかの圧力が、高齢な法然さまを箕面の地で最期を迎えさせようとしたのではないかとさえ思えてきます。瀬戸内の温暖な気候に比べると、箕面の山中はまるで比叡山のような環境でしょう。しかも勝尾寺は源平の争乱で寿永三年に焼失しており、法然さまが立ち寄...
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