饒太郎 2/2 : 谷崎潤一郎オンライン全集
四 朝の十時ごろの事である。饒太郎は蒲団の中で眼を覚ますと、直ぐに例の娘の事が気に懸つた。———と云ふよりは、寧ろ眼を覚ます以前から、眠つて居ながら始終其の事を気に懸けて居たらしかつた。で、此のまゝ早速飛んで行きたかつたが、朝つばらから急に押し掛けるの
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