【掌編小説】「ナイル川はアメリカです!」教室に響いた笑い声が僕たちに教えてくれたこと|元宝
 梅雨の晴れ間の午後、私は本棚の奥にしまっていた卒業アルバムを久しぶりに開いた。  少し色あせたページをめくるたびに、遠い昔の記憶が静かによみがえってくる。制服姿で笑い合った友人たち、何気なく過ごしていた教室の時間、そして、今でも鮮明に覚えている先生とのやり取り。  ページの向こうから聞こえてくるような懐かしい声に耳を澄ませていると、私は高校時代のある世界史の授業を思い出していた。  高校二年の頃だった。午後の授業というものは、どうしてあんなにも眠気を誘うのだろう。昼食後の満腹感と少し暖かい教室の空気。先生が黒板に向かって説明を続けているのに、教室のあちこちから小さな声が聞こえ始
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