ミル『自由論』紹介文の補足 - え、こだまの世界?
現代ビジネスの『自由論』の紹介でいくつか書けなかったことのメモ。 gendai.ismedia.jp 今回、加藤先生の『応用倫理学のすすめ』(1994)を読み返したが、第一章「ヘアヌードと他者危害の原則」は今も読む価値がある。時事問題を扱って論じているために、古い本と思われて読まれなくなるのは残念。山田卓『私事と自己決定』(1987)も同様。 ただ、加藤先生は他者危害原則によって経済的自由主義(レッセフェール)も正当化されると考えているが(10頁以降、また『現代倫理学入門』(1997))、これはミルの発想とは異なる。『自由論』の第5章で論じられているように、経済的自由主義(自由交易の学説)は「...
satoshi-kodama.hatenadiary.jp