李陵・山月記 (新潮文庫)
人はいかなる時に、人を捨てて畜生に成り下がるのか。 中国の古典に想を得て、人間の心の深奥を描き出した「山月記」。母国に忠誠を誓う李陵、孤独な文人・司馬遷、不屈の行動人・蘇武、三者三様の苦難と運命を描く「李陵」など、三十三歳の若さでなくなるまで、わずか二編の中編と十数編の短編しか残さなかった著者の、短かった生を凝縮させたような緊張感がみなぎる名作四編を収める。用語、時代背景などについての詳細な注解および年譜を付す。 山月記 名人伝 弟子 李陵 注解三好行雄 解説瀬沼茂樹 年譜 何故こんな運命になったか判らぬと、先刻は言ったが、しかし、考えように依れば...
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